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バリ山行/松永K三蔵
¥1,350
出版:講談社 発売:2024年7月 定価:1760円(税込) 13.4 x 1.7 x 19.4 cm・384ページ ================== 第171回芥川賞受賞作。古くなった建外装修繕を専門とする新田テック建装に、内装リフォーム会社から転職して2年。会社の付き合いを極力避けてきた波多は同僚に誘われるまま六甲山登山に参加する。その後、社内登山グループは正式な登山部となり、波多も親睦を図る目的の気楽な活動をするようになっていたが、職人気質で職場で変人扱いされ孤立しているベテラン社員妻鹿があえて登山路を外れる難易度の高い登山「バリ山行」をしていることを知ると……。
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北岳山小屋物語/樋口明雄
¥850
出版:山と渓谷社 発売:2023年7月 定価:1100円+税 文庫サイズ・376ページ ================== 大藪春彦賞受賞作家・樋口明雄が描く初のノンフィクション大作! 南アルプス北岳周辺にある5軒の山小屋(白根御池小屋、広河原山荘、北岳山荘、北岳肩の小屋、両俣小屋)の日々を描くノンフィクション。 小屋開け、山岳遭難救助、山小屋生活の日常、小屋番の素顔など、宿泊・通過するだけではわからない、山小屋の裏側を描く。 単行本刊行後、それぞれの山小屋では、経営の変動、管理人、スタッフの異動、小屋の改装や建て直しがあった。 これらの変化について追加取材、加筆し文庫化。
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妻は見えるひとでした/小野寺S一貴
¥600
出版:扶桑社 発売:2021年 定価:1500円+税 366ページ ================== 神様、世界はこんなにも素晴らしい! 幼いころから、その能力のために苦悩してきた妻のワカ。 しかし、そんな妻を救ったのも、その能力でした。 これは実話を基にした再生の物語。
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地雷グリコ/青崎有吾
¥1,500
出版:KADOKAWA 発売:2023年 定価:1750円+税 文庫サイズ・352ページ ================== 射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。 平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
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ぼくと1ルピーの神様/ヴィカス・スワラップ
¥450
出版/ランダムハウス講談社 発行/2006年 定価/891円 文庫サイズ・384ページ ======================================== 映画「スラムドッグ$ミリオネア」の原作小説。現題は「Q and A」。 2000年から2007年まで放送されていた「クイズミリオネア」は、クイズが好きでよく見ていたが、元々はイギリス発祥で世界各国で放映されていたようだ。段々難易度が上がっていく4択クイズだが、司会者との駆け引きやライフラインの使い所など戦略性があるのも共通していて面白かった。 本書もその醍醐味を味わえます。 正解するにつれだんだん上がっていく賞金と対比するように、孤児である主人公の壮絶な人生が明かされていき、背景にインド社会の価値観や問題が垣間見えてくる。ちなみに作者はなんとインドの外交官で、2009年から2013年まで在大阪・神戸インド総領事として日本に赴任していた事もある異色の経歴の持ち主である。
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落日/湊 かなえ
¥350
出版:角川春樹事務所 発売:2022年8月 定価:858円 文庫サイズ・432ページ ================== わたしがまだ時折、自殺願望に取り付かれていた頃、サラちゃんは殺された── 新人脚本家の甲斐千尋は、新進気鋭の映画監督長谷部香から、新作の相談を受けた。 十五年前、引きこもりの男性が高校生の妹を自宅で刺殺後、放火して両親も死に至らしめた『笹塚町一家殺害事件』。 笹塚町は千尋の生まれ故郷でもあった。香はこの事件を何故撮りたいのか。 千尋はどう向き合うのか。そこには隠された驚愕の「真実」があった・・。
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まず牛を球とします/柞刈湯葉
¥1,000
出版:河出書房 発行:2022年 定価:980円 13 x 1.9 x 18.8 cm・257ページ ======================================== 牛は食べたいが、動物は殺したくない。そんな人類の夢が実現した未来を描いた表題作ほか、大正電気女学生、石油玉、現代の箱男などが大活躍! 非人類にもおすすめの奇想天外な作品集。 収録作(全14編) 「まず牛を球とします。」 「犯罪者には田中が多い」 「数を食べる」 「石油玉になりたい」 「東京都交通安全責任課」 「天地および責任の創造」 「家に帰ると妻が必ず人間のふりをしています。」 「タマネギが嫌い」 「ルナティック・オン・ザ・ヒル」 「大正電気女学生 ~ハイカラ・メカニック娘~」 「令和二年の箱男」*書き下ろし 「改暦」 「沈黙のリトルボーイ」*書き下ろし 「ボーナス・トラック・クロモソーム」
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アンドロイドは電気羊の夢を見るか?/フィリップ・K・ディック
¥650
出版:早川書房 発行:1977年 定価:990円 文庫サイズ・336ページ ======================================== 第三次大戦後、放射能灰に汚された地球では生きた動物を持っているかどうかが地位の象徴になっていた。人工の電気羊しかもっていないリックは、本物の動物を手に入れるため、火星から逃亡してきた〈奴隷〉アンドロイド8人の首にかけられた莫大な懸賞金を狙って、決死の狩りをはじめた! 現代SFの旗手ディックが、斬新な着想と華麗な筆致をもちいて描きあげためくるめく白昼夢の世界! リドリー・スコット監督の名作映画『ブレードランナー』原作。
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東京藝大 仏さま研究室/樹原アンミツ
¥350
出版:集英社 発行:2020年 定価:680円+税 文庫サイズ・336ページ ================== 2浪、3浪は当たり前、時には10浪以上の学生も……パンダと桜で賑わう上野公園に隣接する東京藝術大学。通っている学生も教授も少し変わった人ばかり。そんな東京藝大で、仏像の保存について研究する通称「仏さま研究室」の修了課題は、なかなか過酷で学生泣かせだ。様々な思いを抱え、真心を込めながらも、「模刻」に悪戦苦闘する学生たちを描く、クスっと笑えてグっとくる青春ストーリー。
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三千円の使いかた/原田ひ香
¥500
出版:中央公論新社 発売:2021年 定価:770円 文庫サイズ・349ページ ======================================== 就職して理想の一人暮らしをはじめた美帆(貯金三十万)。結婚前は証券会社勤務だった姉・真帆(貯金六百万)。習い事に熱心で向上心の高い母・智子(貯金百万弱)。そして一千万円を貯めた祖母・琴子。御厨家の女性たちは人生の節目とピンチを乗り越えるため、お金をどう貯めて、どう使うのか? 知識が深まり、絶対「元」もとれちゃう「節約」家族小説!
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九十九書店の地下には秘密のバーがある/岡崎琢磨
¥400
出版/角川春樹事務所・ハルキ文庫 発売/2018年 定価/620円+税 文庫サイズ・270ページ ================== 訳あって入社二年で会社を辞め、自信をなくしていた長原佑。 ある日訪れた書店で、謎めいた女性店主から 〝仕事を探しているなら、今夜この店にもう一度来て〟と告げられる。 再訪した佑が案内されたのは、書店の地下を改装した秘密のバー。 そこで店主のトワコさんから言い渡された、思いがけない〈仕事〉とは──。 夜ごと悩みを抱えた人が訪れる、小さな書店とバーの日々。 大人気「珈琲店タレーランの事件簿」シリーズの著者が贈る最新作。
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小生物語/乙一
¥300
出版:幻冬舎 発行:2007年 定価:495円+税 文庫サイズ・264ページ ================== 多数の熱狂と興奮を喚んだ現代の「奇書」がついに文庫版で登場。希代のミステリー作家・乙一の波瀾万丈、奇々怪怪にして平穏無事な日常が独特の“ゆるゆる”な文体で綴られる。虚実入り交じった小説家の一六四日間をご堪能ください。文庫書き下ろし日記(三日分)付き。
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鹿の王1/上橋菜穂子
¥300
出版:KADOKAWA 発売:2017年 定価:640円+税 文庫サイズ・304ページ ================== 2015年本屋大賞受賞作! 強大な帝国・東乎瑠(ツオル)から故郷を守るため、死兵の役目を引き受けた戦士団“独角”。妻と子を病で失い絶望の底にあったヴァンはその頭として戦うが、奴隷に落とされ岩塩鉱に囚われていた。ある夜、不気味な犬の群れが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生。生き延びたヴァンは、同じく病から逃れた幼子にユナと名前を付けて育てるが!? たったふたりだけ生き残った父と子が、未曾有の危機に立ち向かう。
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鹿の王2/上橋菜穂子
¥300
出版:KADOKAWA 発売:2017年 定価:640円+税 文庫サイズ・336ページ ================== 2015年本屋大賞受賞! 命を紡ぐ綿密な医療サスペンス! 謎の病で全滅した岩塩鉱を訪れた若き天才医術師ホッサル。遺体の状況から、二百五十年前に自らの故国を滅ぼした伝説の疫病“黒狼熱”であることに気づく。征服民には致命的なのに、先住民であるアカファの民は罹らぬ、この謎の病は、神が侵略者に下した天罰だという噂が流れ始める。古き疫病は、何故甦ったのか。治療法が見つからぬ中、ホッサルは黒狼熱に罹りながらも生き残った囚人がいると知り……!?
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教科書に載った小説/佐藤雅彦編
¥500
出版:ポプラ社 発行:2008年 定価:680円+税 文庫サイズ・206ページ ================== 誰もがかつて手にしたことのある、国語教科書。 その中から珠玉の名作を、佐藤雅彦が選んでいます。
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君のクイズ/小川哲
¥1,000
出版:朝日新聞出版 発行:2022年 定価:1400円+税 ソフトカバー・192ページ ================== 生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。
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そして、バトンは渡された/瀬尾まいこ
¥350
出版/文藝春秋 発行/2020年 定価/740円+税 文庫サイズ・432ページ ================== 幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。 その後も大人の都合に振り回され、高校生の今は二十歳しか離れていない〝父〟と暮らす。 血の繋がらない親の間をリレーされながらも、出逢う家族皆に愛情をいっぱい注がれてきた彼女自身が伴侶を持つとき――。 大絶賛の2019年本屋大賞受賞作。 解説・上白石萌音
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幸福な食卓/瀬尾まいこ
¥300
出版:講談社 発行:2007年 定価:620円+税 文庫サイズ・288ページ ================== 佐和子の家族はちょっとヘン。父を辞めると宣言した父、家出中なのに料理を届けに来る母、元天才児の兄。そして佐和子には、心の中で次第にその存在が大きくなるボーイフレンド大浦君がいて……。それぞれ切なさを抱えながら、つながり合い再生していく家族の姿を温かく描く。吉川英治文学新人賞受賞作。
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大阪SFアンソロジー/正井
¥1,000
出版/Kaguya Books 発行/2023年 定価/1500円+税 文庫サイズ・242ページ ======================================== 大阪を知る10名が綴る2045年の大阪の物語。 万博・AI・音楽・伝統、そして、そこに生きる人々――。そこにあるのが絶望でも、希望でも、このまちの未来を想像してみよう。大阪/京都を拠点にする Kaguya Books より、待望の地域アンソロジー第1弾! 収録作品 北野勇作「バンパクの思い出」 玖馬巌「みをつくしの人形遣いたち」 青島もうじき「アリビーナに曰く」 玄月「チルドボックス」 中山奈々「Think of All the Great Things」 宗方涼「秋の夜長に赤福を供える」 牧野修「復讐は何も生まない」 正井「みほちゃんを見に行く」 藤崎ほつま「かつて公園と呼ばれたサウダーヂ」 紅坂紫「アンダンテ」
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李陵・山月記/中島敦
¥300
出版:新潮社 発売:2003年 定価:473円 文庫サイズ・224ページ ======================================== 幼児よりの漢学の素養と、西欧文学への傾倒が結実した芸術性の高い作品群。 中国の古典に素材を仰いだ短編4作は、夭折した著者の代表作である。 人はいかなる時に、人を捨てて畜生に成り下がるのか。 中国の古典に想を得て、人間の心の深奥を描き出した「山月記」。母国に忠誠を誓う李陵、孤独な文人・司馬遷、不屈の行動人・蘇武、三者三様の苦難と運命を描く「李陵」など、三十三歳の若さでなくなるまで、わずか二編の中編と十数編の短編しか残さなかった著者の、短かった生を凝縮させたような緊張感がみなぎる名作四編を収める。用語、時代背景などについての詳細な注解および年譜を付す。 目次 山月記 名人伝 弟子 李陵 注解三好行雄 解説瀬沼茂樹 年譜
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夏と花火と私の死体/乙一
¥300
出版:集英社 発売:2000年 定価:419円+税 文庫サイズ・164ページ ================== 村の森の奥にある一本の木。いつものように木に登っていたわたしは、枝から落ちて…そして死体となった。異色ホラー小説。ジャンプ小説ノンフィクション大賞受賞作。
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ロートレック荘事件 改版/筒井康隆
¥300
出版:新潮社 発売:1995年 定価:550円+税 文庫サイズ・233ページ ================== 夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。ロートレックの作品に彩られ、優雅な数日間のバカンスが始まったかに見えたのだが…。二発の銃声が惨劇の始まりを告げた。一人また一人、美女が殺される。邸内の人間の犯行か?アリバイを持たぬ者は?動機は?推理小説史上初のトリックが読者を迷宮へと誘う。前人未到のメタ・ミステリー。